Mac-Labシステム【血行動態検査・治療】
Mac-Labシステムは血行動態検査に必要な解析・演算・モニタリング等の基本機能に加え、インターベンション治療支援に使用するシステムであり、心臓カテーテル検査で使用する血圧解析や弁口面積の解析、心拍出量(熱希釈式法・Fick法)測定、透視画像を本システムに取り込むことも可能である。さらに検査や治療中にモニタリングする12誘導心電図においてはST変化を開始時に読み込むとST変化が画面にアルタイムに表示されるため安全に検査・治療ができている。また、検査で記録したデータは当院で独自でカスタマイズしたレポート機能を活用して自動作成後にDICOM画像に変換して循環器動画ネットワーク・レポートシステムへ自動転送して循環器サーバーで一括管理をしている。
CardioLabシステム【電気生理学的検査・治療】
CardioLabシステムは最大224極112chの心内電位を含む128chのレコーディング機能や各社のアブレーション装置、心臓刺激装置ならびに3Dマッピング装置とのCARTOインターフェイス機能等、ハイエンドのアブレーション治療支援に要求される機能を備えたシステムである。当院でCardioLabシステムを使用する際、カテーテルアブレーション・植込みデバイス治療で使用している。本装置に搭載されているカーディオICEインターフェイスはCardioLabシステムの画面に超音波診断装置(Vivid-i・S-70)のリアル画像を取り込むことができる。当院では主に穿刺時や肺静脈隔離術(PVI)、心室頻拍症例(VT)においてを超音波診断装置(Vivid-i・S-70)のリアル画像心房中隔穿刺(Brockenbrough)時にLabシステムの画面に表示させ使用している。
また、CardioLabシステムと3Dマッピング装置を連携することができる機能は3Dマッピングで取得したマッピングポイントの位置や電位取得情報、アブレーションしたポイントをラボシステムに反映することができる機能である。
当院ではこの機能を活用し、必ず治療前にラボシステムの時間と3Dマッピング装置の時間を合わせて取り組んでいる。特に心室頻拍(VT)症例においては異常電位(遅延電位・破砕電位)が治療戦略において極めて重要でラボシステムと3Dマッピング装置を連携することで症例中にも重要な電位情報を確認することができるため有用な機能の一つである。さらに前述で述べた通り、本装置はアブレーション通電時に透視画像(正面・側面)を同時にImage Captureされ、症例後の解析にアブレーションのカテーテル焼灼部位の位置や通電情報、3Dマッピングポイントの電位情報やアブレーションポイントが一致するので当院では必要不可欠な機能であると考えている。
不整脈治療は症例によっては時間を多く要する時があり、多チャンネル・長時間のEP検査・治療においても大容量のハードディスクが装備されており問題はなく使用できる。EPにおけるデータ管理は重要であり、記録したデータはSDカードに移して保管が可能でありデータ管理には十分に注意をする必要がある。