未来のMR開発を始めるにあたって明確なことが1つありました。患者のコイル装着の体験を革新しなければならないということです。日常生活で人に快適性をもたらすコトやモノから発想して、患者にとってコイルを装着することは、毛布を掛けることに似た体験であることに気づきました。この気づきからAIR™ Coilが生まれたのです。
AIR™ Coilは患者の体に心地よくフィットする革新的な軽量・フレキシブルコイルデザインで、検査する技術者にとってもコイルの取り扱いがしやすく、放射線科医へも高い診断画質を提供する、全く新しい発想から生まれた革新的なコイル技術です。

患者セッティングをより安全かつスピーディーに

両サイドにテーブル昇降用のフットペダルを装備。
オペレータは両手が自由な状態で患者さんやコイルのセッティングが行えるため、安全で効率の良い運用が可能です。

インテリタッチ機能では寝台の側面に内蔵されたセンサーをタッチするだけでランドマークが完了。
ランドマークのためにテーブル移動を止める手間を削減します。

AIR Touch™は撮像FOVに合わせて最適な画像を取得するためのコイルエレメントをシステム自身が自動で選択します

想像を超えた鮮明さの画像スキャン

Total Digital Imaging（TDI） 

SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionは、TDIと呼ばれる先駆的な技術を始めとした驚くべきイメージングの進歩を実現します。すなわち、明瞭度が向上しSNRが最大25 ％増加します。

TDIは、次の3つの基本的なコンポーネントで構築されています。

• GEのDirect Digital Interface（DDI）は、独立したアナログ-デジタルコンバータを採用して、各受信RFチャネルそれぞれからの入力をデジタル化し、RFチャネルの概念を文字どおり再定義します。
• デジタルサラウンド技術（DST）は、高密度なサーフェイスコイルの高いSNRや感度と、QD型RFボディコイルの優れた均一性と深い信号透過性を組み合わせて、頚椎および全身のイメージングで情報豊富な高画質を可能にします。
• Digital Micro Switching (DMS)は、RFコイルのスイッチング回路を、従来のアナログ方式からマイクロエレクトロメカニカルスイッチ(MEMS)へ変更し、RFコイルデザイン方式が大きく変わりました。
  このDMSテクノロジーにより、ゼロTEイメージングを実現するためのRF送受信の超高速スイッチング(従来比66%高速化)と、消費電力の低減を同時に可能としています。

SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionは、将来にも高均一3.0Tマグネットを採用しており、患者間での画質の均一性と長期投資に確かな基盤をもたらします。 

SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionは、独自のTDI Coil Suiteを活用しています。そのため、患者中心で設計されたコイルで患者負担を軽減しながら優れた画質を実現します。

SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionに搭載されているIGC Plus（Intelligent Gradient Control Plus）は、新型UHEグラジエントによる圧倒的な冷却効率によってグラジエントコイルに“発生する熱を下げる”機能と、IGCアルゴリズムとIGCハードウェアの組み合わせによる“そもそもの発生する熱を抑える”機能を兼ね備えた新型ハイブリットグラジエントシステムです。
超高効率な傾斜磁場コントロールによって冷却効率を最大化し、TRを大幅に短縮するとともに発熱の最小化と渦電流の最小化を実現します。優れた傾斜磁場性能と省エネを可能とします。

ASTONISH…比類ない患者体験を提供する設計

当社は、患者の快適性を向上させて不安感を和らげる新しい概念による患者本位の設計をSIGNA™ Pioneer AIR™ Editionによっていち早く開発しています。

心地よい静かさ

SIGNA™ Pioneerは、革新的で独自のSilentSuiteを利用することで、スキャン室内の周囲騒音のdBレベルを、耳をつんざくようなオートバイレベルの91dBから3dBまで引き下げます。この劇的な進歩に加えて、拡散強調画像撮影（DWI）などの初めての完全なサイレントニューロ検査も実現します。また、ニューロイメージングを越えて筋骨格および脊柱イメージングにまでSilentイメージング機能を拡張しました。

自由呼吸

SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionは、自由呼吸下でのイメージングアプリケーションおよび高度な体動補正ソフトウェアによって患者の動きを補正して自由呼吸下での全身イメージングを可能にします。
横隔膜同期併用の自由呼吸化イメージングはT1コントラストにも対応しており、造影検査への適応も可能としています。

安心感

70 cmの広いボア径設計は、より広いスペースを確保して不安感を軽減します。ボアだけではなく、テーブルも広くなっています。さらに、クレードル幅の広いSIGNA™ Pioneer AIR™ EditionのComfort Plus患者テーブルはより楽な体勢での検査を可能とし、床まで下げることもでき、患者の乗り降りが簡単になります。
ワイドボア、ワイドテーブル、ワイドカバレッジの3つのワイドが快適性の高い検査環境を実現します。

非侵襲検査

短時間

SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionに関するお客様の声をご覧ください。

「直腸内コイルの必要性はもはや臨床的懸念ではなくなりました。小さな病変であっても、FOCUSとDISCOによってその輪郭が描出され、特徴が明らかになります。」

- Ismail Çerezci氏

「SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionは優秀です。私たち医師はみな、その性能に満足しています。LAVA FLEXによる脂肪抑制には感心しました。Turbo LAVA FLEXのおかげで、スキャン時間は20秒から16秒に短縮されました。これは上腹部の動的息止め検査の成功率の向上に貢献しています。」

- 奧田茂男医師

「一言でいうと、「たくましい味方」です。3.0T SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionと専用の乳房アプリケーションは、当院の臨床診断力を強化する最適な組み合わせです。難しいプロテーゼ症例での脂肪抑制不良は過去のものとなりました。」

- Hulya Sezer医師

「SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionは当院の3代目の3.0Tシステムですが、期待以上の画質を生み出すその技術には驚きました。良好な均一性とSNR性能にも非常に満足しています。新しいRF技術は、これまでのシステムとの間に歴然とした違いがあります。さらに、スキャン時間とエコー時間も短く、通常であればもっとグラジエント仕様の高いシステムに望むようなことでも達成できます。SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionの新しいグラジエント技術は卓越しています。」

- 増井孝之医師

「SIGNA™ Pioneer AIR™ Editionと16チャネルFlex Coil Suiteのおかげで、診断の確信度が大幅に向上し、難しいMSK検査のイメージングも可能になりました。今では、患者様のさまざまな解剖学的構造や要件のニーズに応えることができます。」

- Ismail Çerezci医師