― 性能評価 ―
NEMA NU 2-2018に準じて、画質、感度、空間分解能、計数率特性について性能評価を実施しました。その結果、システム感度は 0cm offset 47.30[cps/kBq]、10cm offset 47.05[cps/kBq]、空間分解能は Radial, Tangential, Axial のFWHM[mm]がOSEM再構成@1cmで3.89, 3.73, 3.61 、@10cmで5.10, 3.90, 3.76、計数率特性は、Peak NECR 501.7[kcps], Peak NECR activity 15.70[kBq/ml]、 Scatter fraction at Peak NECR 35.42[%]でした。実測値はいずれもメーカー基準値をクリアしていました(表2, 表3)。他の装置と感度を比較してみると、Omni Legend 32はD610の5倍以上、Discovery MI-25の倍以上の感度を有しているのがわかります(図3、GEヘルスケア資料より)。
表2. 実測値と基準値の比較(画質)
表3. 実測値と基準値の比較
図3. 装置間の感度比較(GEヘルスケア資料含む)
― 収集条件の検討 ―
臨床に用いる収集条件は、核医学会が定める「18F-FDGを用いた全身PET撮像のためのファントム試験手順書」に準じたNEMA IEC Bodyファントムによる物理評価と、実際に診断するPET核医学専門医師の視覚評価(図4、図5)により決定しました。運用開始当初は、1bed 120秒撮像、Q.Clear β400で再構成を行っていましたが、収集時間をもう少し短く出来るのではないかと考え再検討し1bed 90秒撮像、Q.Clear β500の再構成としました。Precision DL(PDL)は、元の画像の特徴を大きく変えずにノイズが除去できるMediumを使用しています。
図4. 撮像時間90s
図5. 撮像時間120s